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美容に携わって30年のある日 忌み嫌ってきた葬儀の仕事を始めるきっかけとなる時は突然訪れた。。
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正月を挟むのが確実となり、我々は心穏やかではありません。

が、そのまま正月が過ぎ、十五日の小正月も過ぎた二四日夜、

逝去の一報が入ったのです。 車で五十分ほどの距離にある病院

までお迎えに行き、自宅に連れて帰ると息子達が部屋を片付けて

いました。 まだ片付かない部屋でしたが布団にご安置だけすると

火葬予約を一日先延ばしにしました。 あとで、搬送依頼した

葬儀社さんから 武井さん随分引っ張るねぇと言われましたが、

初めて自宅に来た日、できるだけゆっくりさせてあげたいと言って

いたのを思い出したからです。 ということは、、一日延びたので

ゆとりがある、、そこで、慌てなくて良いから 明日の夕方までに

片付けだけしておいてください。 火葬の予約はしたので 明日の

朝になったら お寺さんの都合だけは確認しておいて貰えますか?

あとは明日の夕方来てから全て行ないます。 と伝えると自宅を

後にしたのです。 僕らが居たら、いつまで経っても片付かないから

です。 この一部屋だけで全て行なうのですから、親戚の人達が

来るまでに、ある程度片付けておかないと うるさいだろうと考えての

言動でした。 翌日の午後三時、約束通り伺うと三兄弟が待って

いたので すぐに白幕張りから始めます。 三十分ほどで安置祭壇

まで全て完了。 お母さんの一言 「本当だ、白幕って凄いですね

部屋が広くなった感じだし充分ですね」 「でしょ? 台所も見え

ないしね」再度安置を確認すると、お父さんの死化粧です。

痩せこけて、体力の全てを使い切ってから逝去、 そんな印象を

受けます。化粧が終わった頃には家族全員が集まっていました。

うるさい親戚、くちは出すけど金出さずの親戚が居る時に言おうと

思っていたのですが、お父さんを見て、家族を見ていたら、僕のくち

がしゃべり出してしまいました。 「みんな良く病院に通い続けてくれ

ましたね。 それは、年末に次男と会った時に分りました。

きっと あの時、次男も不思議そうな顔をしていたので 何で分った

のか?って思ったんでしょ?」 そう言って次男を見ると コクッ。

とうなずく「それはね、最近我がままを言うようになって、母さんと

喧嘩してますって言ったでしょ。 それで、みんなが病院に通って

いるのが分ったんですよ。 人はね、遠慮をしてたら我がままは

言いません。 お父さんが我がままを言えるくらい、みんなが通った

という証拠のようなものです。 だから お父さんも頑張りました。

最長で三週間の宣告から、さらに一ヶ月生きて来られたのは、

家族みんなのお陰だと、お父さんは感謝してますよ」 涙声で語る

僕の目に入ったのは家族全員が僕の言葉にうなずく泣き顔、

でも後悔の顔ではありません。 化粧が済み、お茶を頂きながら、

うるさい親戚の話しを聞きます。 どんな性格で、どんな事を言う

人達なのかと尋ねると、今日の午前中に来たとの事、片付けの

最中だし、ご遺体は布団に寝ているだけだしで 「何処の葬儀屋

だい!」とまくし立てたようですが、前橋のNPOあんしんサポート

だと言うと 中の一人が 「あ、新聞で見た、困っている人やお金の

無い人達の為にちからになってくれるって書いてあった」と言った

途端、黙ったのだそうです。 笑えます。。でも、何となく親戚の

人物像が分ったので対処、対応は大丈夫でしょう。

翌日、午後三時から湯かん、納棺の儀を行ないましたが、午後

三時の設定は、食事の心配をしなくても良い時間帯だからです。

私服で集まってくれた親戚が座ると始まりです。 始めに簡単な

挨拶と自己紹介をした時、一人の女性が言います「すみません

聞こえないんですけど」ムカッ、、僕の怒りの触手に触れる発言を

しちゃいました。 狭い部屋で誰も話しをしていません。聞えない

はずはありません。 が僕のくちから出るのは「はい 分りました」と

先ほどより大きな声です。いつものように湯かん、納棺の儀を始め

ます。 ひとつだけ違うのは、親戚が文句を言いそうなところは、

全て防御の杭を打ちながら話を進めます。聞いていた息子達

兄弟には、それが分ったようで、昨日、僕に話をした 何か言われ

そうで不安な部分を、前もって防御してくれているさすがぁ! と

思ったそうです。 その後、この日だけでなく、葬儀終了まで何も

言わなくなりましたので、ご家族にとっては余計な神経を使わずに

過ごせてる結果となり良かったです。 湯かん、納棺の儀が終了

すると、千明が綿衣裳、法衣姿を作ります。 初めて見る家族、

親族、みんなに見られて緊張しながらも 綺麗な綿衣裳を作って

くれました。 法衣姿の故人を見て感動してくれたのが、故人の

義母に当たる お母さんの母親でした。「凄いねぇ、、綺麗だねぇ、

私の時もこれにしとくれ」作った千明もニコニコしています。

和んだ空気の中で終了しました。 さて、ここで質問です。

僕はなぜ親戚のくちを塞ぐ言動をとったと思いますか? ・・・つづく

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