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美容に携わって30年のある日 忌み嫌ってきた葬儀の仕事を始めるきっかけとなる時は突然訪れた。。
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火葬炉の扉が閉まり ほんの1~2分釜前経を導師があげるの

ですが 以前にも書いたように、、この瞬間は どんなに辛くても

立ち会うべき場面です。 多分、葬儀全体を通して最も辛くて、

悲しい瞬間が、、扉が閉まった時のように思えます。が、だから

こそどんなに愛しい家族だとしても 亡くなったのだと思える訳で

これから生きて行く人にとっては必要な時間に思えてなりません。

古い火葬場だと、、着火した瞬間の音が聞こえたりしますが、、

より一層の悲しさです。 前橋は新しいので音は聞こえませんし

火葬炉ひとつひとつが部屋になっているので 他家の火葬炉が

見えることもなく、さすがに新しいだけの事はあると感じられます。

火葬に入ると 拾骨まで約90分ありますので 待合室に移動

して清め料理の準備が整ったテーブル前に座ります。 始めに

喪主の挨拶ですが 先ほどの告別式で行う代表挨拶は 主に

会葬に来てくれた方々に対する挨拶で 清めの席では親族に

対する挨拶となります。 長いよりは簡単な挨拶のほうが良いと

思えます。。ついで、献杯挨拶があり、、お清めが始まります。。

親族同士だと どうしても献杯直後に久しぶり的な話題になって

当然ですが、、ほんの少し、、5分でもと思って書いているのが

料理の下に置く「故人を偲ぶ」用紙で 当然内容は毎回違い

ますし、、その葬儀毎に僕自身が書いているものです。

今回の料理はオリジナルの「京風幕の内三段重」と名前の長い

三段の重箱入り料理です。 食事が始まると すぐ片付け班に

合流します。 ここで時々勘違いされる方がいるので説明します。

公営斎場は、行政の貸し会場だと思えば良いでしょう。 

火葬炉や、、拾骨などは市の職員などが直接担当しますが、、

葬儀や法宴などは一切手を出しませんので 斎場や市役所に

直接電話しても葬儀をして貰える訳ではないのです。 葬儀屋

さんが全て行う事になりますが、、掃除に関しても全て葬儀屋が

行うし ゴミも全て持ち帰りです。 灰や焼香炉に至るまで一切

葬儀屋さんの責任です。 全ての掃除を終え、、全ての荷物を

車に積み終えて 会場や控え室の確認をする頃には 拾骨の

合図が来て親族は さきほどの火葬炉へと向います。 拾骨後

控え室に戻れませんので 全ての荷物を持って向って頂きます。

で、、我々はすぐにテーブルの上を片付け、、拭いて、、フロアは

掃除機を掛けますが、 拾骨終了までに終わらせるべく頑張って

掃除を終えると 拾骨を済ませた家族はマイクロバス霊柩車で

自宅まで送って貰います。 このマイクロバス霊柩車、現在では

前橋市に3台あるだけで 他の市町村にはありません。 だけど

利用料6.110円で往復して貰えるのですから、民間葬儀社で

仮に霊柩車35000円 マイクロバス35000円だとしたら1割

にも満たない費用で利用できるのです。。是非続けて欲しいと

思うのですが。。。今回は斎場案内を千明に任せたので家族と

一緒にマイクロ霊柩車で移動させ、、最後に残った僕と男性の

スタッフは 僕の車で一旦事務所に寄り、、スタッフを降ろして、、

そのまま葬家に向います。 葬儀の最終行程である後飾り祭壇

設置の為です。・・・つづく

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