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美容に携わって30年のある日 忌み嫌ってきた葬儀の仕事を始めるきっかけとなる時は突然訪れた。。
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送られて来た手紙には 感謝の言葉が記されていたので ホッと

安堵したのですが 手紙は奥様個人の意思だと分ったのは その

翌日の夜 喪主のご主人からお礼の電話を頂き初めて分りました。

慣れない地で葬儀という 様々な慣習のある特殊な儀式の喪主は

とても大変だったと思います。 もし自分が知らない土地でその立場

だったらと考えれば誰でも納得できるでしょう。 ただ、残念なのは

ちょっとした行き違いで 兄弟仲が疎遠に成るのではとの心配です。

もっと上手に両家の間に入れば何とかなったかなぁとか、、 互いの

本音を出し合える場が作ってあげられなかったかなぁ、、とも思う。

一人一人、一組一組の夫婦、、誰一人として悪い人は居ないのに、

どうして笑顔で終われなかったかな、、と僕の中での課題がまた

ひとつ増えました。 生まれ育った環境が違う、、生きている環境

だって全く違う、当然、金銭感覚も違うし 故人との関わり方も違う

でも、きっとお互いがお互いを認め合える方法はあると思っている。

今回の葬儀は、葬儀そのものより「人」と「人」との関係や繋がりの

難しさを教えられた気がします。 普通なら良い人と 悪い人だから

仲良く成れない、みたいな感覚はあるけど 良い人同士だからって

良い関係が築ける訳ではないのだと教えられました。

違う環境に生きる者同士が 互いに分かり合うには建前で話さず

良くも悪くも本音を包み隠さずに言えるような お互いである事。。。

例えば健康で金が無い時は「金は無いけど体力はあるから動くよ」

みたいな発想が必要だし 金のある人は相手に対して「じゃあ金は

何とか工面するから 雑用は頼みます」 的な優しさも必要なんだと

思ったりしますが、どちらがどうのではなく、、お互いが!! 互いが、

互いを思いやれば 全てではなくても 改善できる関係って結構

あるんじゃないかと思えます。 「無償の愛」が人の心を動かす、、、

そんな葬儀もありました。             ・・・つづく


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