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美容に携わって30年のある日 忌み嫌ってきた葬儀の仕事を始めるきっかけとなる時は突然訪れた。。
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風雨の中、霊柩車の中で長女に言います。 お母さんが良く行っ

 ていた場所ってある? 「はぃ 映画が好きだったのでMOVIXに

一緒に行ってました」 「他には?」 「パート先と実家ですかね」

「了解、今からその三ヶ所を周ってから聖苑に向かいましょうね」

すると長女は弟に電話を入れ、実家に連絡をするよう伝えたよう

でした。 まずは、良く見ていたという映画館の前を通り、そこから

5分ほど走った勤務先のスーパー前を通って、地元の人は本町

通りと呼ぶ中心の道を走ります。 棺の横に座った長女が声を

掛けながら走ります。 最後に寄った実家であまり歩けなくなった

故人の父親が雨の中、傘をさして出てきました。 なるほど、この

為の連絡だったようです。 すぐに霊柩車をバックで家の前に着け

ハッチバックを開けてお父さんに見せます。「お父さんごめんね・・・

顔は前方にあるので見せてあげられませんが・・・」という僕に対し

「いえいえ これで充分です。ありがとうございました」と言ってくれた

故人のお父さんでした。 雨が強いこともあって予定より10分ほど

遅れて斎場に到着しましたが、途中ご主人に確認します。

「他に行きたい場所はありますか?」「いやいや もう充分ですし

100点満点ですよ」予想外の出来事に満足されたようです。

到着するとすでに式場設営は完成していました。

祭壇に飾られた生花は、要望通り可愛い色のカーネーションを

中心にした生花で埋まっています。 祭壇の感じを娘さんに確認

すると「お母さんにピッタリです」と喜んでくれました。

生花や祭壇については、色々な考え方があるでしょうが我々は

綺麗なデザインにして高額な生花より、極端な話、白菊は少なく

ても良いし洋花でも良いから、安くてボリューム万点のほうが良い

と思って対応しています。 棺の中いっぱいになるほどの生花・・・

故人の感覚にピッタリなら、赤系やピンク系の花でも全然良し!

って花屋さんには伝えてありますので 家族が喜んでくれたらOK

これが、あんしんサポートの考え方です。 予定では70名程度の

会葬でしたが、返礼品礼状190名、料理34名分の葬儀費用

804.575円+会場費57.750円=862.325円でした。

こうして、台風の中のお葬式が終了すると、祭壇に飾ったものや

今回は施主花を自宅に移行をし、後飾り段に焼骨をご安置。

家族が線香をあげて、冷たい水を供え、返礼品の自宅置き分の

説明や明日の集金時には、写真アルバムも持ってくると伝えると

早々に引き上げですが、外はまだ暴風のようでした。

一旦事務所に戻り、車を乗り換えてすぐに今朝、搬送した家に

出発です。時間は午後6時半、まだ1回も食事はしていません。

研修の二人はバテバテ君ですが、葬儀の仕事を知るには良い

機会だと思えました。・・・つづく

PS 写真左下が ご安置した時の写真です

   写真右上が 斎場での祭壇写真です

   写真左上が 葬儀後の焼骨を安置した後飾り祭壇です

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出掛ける準備をしながら千明が戻るのを待って本人に確認する

「納棺師と搬送のどちらに行く?」少し考えた千明は搬送選択。

そこで、体格の良いほうを千明と一緒に搬送に行かせ、小柄な

ほうの男性は僕と一緒に湯かん納棺儀のお手伝いです。

台風の接近で風雨は強くなり始めていますが、湯かんへと向かう

我々のほうが一足先に出発です。 予定より若干遅れて到着を

しましたが、湯かん開始の9時30分には間に合いそうです。

ご遺体を部屋の真中に移動し、掛布団をとって、ドライアイスを

外し、白装束を整えると湯かんの開始。 僕にとってはいつもの

湯かんですが、千葉からの研修生には初めての事で緊張してい

るようです。 昨日からご主人と何時間も話しをしているせいか

56才で亡くなった奥さんの話しを始めると僕が泣いてしまいます。

それを見て家族達は全員が泣き声にかわります。 「ごめんね・・

僕が泣いちゃったから みんなを泣かせちゃったね」そういう僕に対し

皆さん首を振ってくれます。 涙を流しながらの湯かんの最中には

十三仏の話、永代供養の話、最高の供養とは、墓や仏壇とは、

などの話しをすると 皆さん落ち着いてこられたようです。

納棺をし、服、本、写真、手紙、そして六紋銭に隠し銭を入れ

ると納棺の儀も終了です。 今回は若い故人であることや、朝の

搬送が入った事もあって いつもよりゆっくり時間を掛けての湯かん

納棺の儀で、11時少し前に終了。 家族の方々には葬儀用の

服に着替えて貰ったり休んで貰っている間に、安置祭壇に飾った

施主花、灯篭類、果物盛、四華花、砂糖盛などを式場に移行

する為、玄関先に出しておきます。 12時少し前、千明達が

葬家に到着、搬送と安置の報告を聞くとバッチリですとの返事に

安心して、玄関先の荷物を積ませると 三名はすぐに出発する。

伊勢崎市聖苑の会場作りで、式場にはすでに3名が入っており

準備を始めているはずです。 僕は汗でびっしょりと濡れた肌着と

ワイシャツを脱いで、肌着といつもの黒のポロシャツに着替えます。

12時15分出棺です。 1時に到着予定なので少し早い出棺

ですが、霊柩車の助手席にはご主人、助手席の後ろには長女

2人を乗せての出棺。 普通に走れば20分ほど早い出棺には

僕の考えがあったからでした。・・・つづく

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熱海から群馬県伊勢崎市まで 渋滞もあった6時間のドライブで

色んな話しをしましたが、なんといっても56才での逝去というのは、

僕が考えても残念で仕方ないという年代でしょう。

ご主人は64才ですから定年をされたところで、子供達3人成人を

迎え上の2人が家庭を持ち自立したところです。

これまで子育てや生活で、精一杯の人生を送って来たと考える

ほうが自然で、 やっとこれから夫婦で旅行に行ったり、共通の

趣味を探して楽しんだり、友達とおしゃべりをして映画を見たりと、

身体が動くうちに第二の人生を謳歌しようとする年令で、年金も

あと少しで貰えるところまで支払ってきたのですから 亡くなった56

才という年令だけをとらえても、悔しいだろうことは理解できます。 

車中、なんで熱海まで来られたのですか?との質問には、熱海

だけでなく 良い先生が居ると聞けば全国どこへでも、あちこち行く

のが癌患者であり、 癌難民のようだとも言っておられました。 

癌とは自分の細胞が変化したもので、癌を叩くと自分の身体を

叩いているのと一緒なので簡単ではない事とか、癌という病気に

効く薬は、白血病を始めとした5種類だけなんだと言っていました。

詳しいことは分りませんが、家族や家族を何とか助けようと、学び、

苦しんだであろう事だけはよく分ります。

朝、おにぎりをひとつ食べただけで、200キロを運転し、ご遺体を

乗せるとすぐにとんぼ返りで200キロを食事もせずに 途中一度

だけトイレ休憩をとるだけの走行は とにかく疲れました。

それでも何とか辿り着き、ご安置を済ませ、葬儀の打合せと搬送

費用の提示ですが、往復400キロで63.900円+有料道路の

費用が9.400円で合計73.300円でした。 ネット等で検索

すれば分りますが 安い料金の搬送費の半額程度で、少し高い

ところなら20万円を超える搬送料となるはずです。

この先もずっとこの料金でやれるかどうかは分りませんが、医療費

では相当に掛ったはずですし、ひと財産は無くなったでしょうから、

そう考えると、どうしても安くしてあげたいと思うのが僕のようです。

通常の料金設定では、倍の127.800円なのですが、葬儀も

させて頂くので それを考えれば良いか!って感じです。

あ、布棺やドライアイス、搬送用シートなどは葬儀パックに入って

いるので追加はありません。 葬儀の打合せを始めるとお父さんは

20~30人程度にすると言っていましたが、子供達の意見を聞き

70名での設定で対応しました。が結果は190名の会葬礼状が

必要な葬儀となりました。 翌々日の22日が友引で火葬場は

休日なので、19日夜に到着して21日の葬儀と 少し忙しない

日程となり新聞掲載も当日ですが、2日向こうにずれるのも大変

だということで決まったのが、台風が関東を通過した21日でした。

湯かん、納棺も当日に行う事で親戚の方々は一日だけ仕事を

休んで頂ければ良いように一日葬儀で、前日の通夜は特別な

事は一切せず、故人と家族が過ごす最後の夜にしたのです。

21日午前9時30分からの湯かん、納棺の儀に備えて事務所に

来たのは午前8時過ぎ、天候は雨、これからあんしんサポートを

始める群馬県太田市から1名・千葉県鎌ヶ谷市から1名が参加

して挨拶をしていた時、用事で出かけていた千明から電話が入り

高崎の病院から前橋の自宅まで搬送依頼とのことです。

困りました・・・僕は伊勢崎での湯かん納棺ですから午前9時に

事務所を出なければ間に合いません。 今まで千明一人だけで

搬送したことはありません。 ただ、何も出来ませんが男性が2人

いるのです・・・さぁ、どうしたものか。 ・・・つづく

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