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美容に携わって30年のある日 忌み嫌ってきた葬儀の仕事を始めるきっかけとなる時は突然訪れた。。
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現在時刻、午前6時00分、隣接市の高崎から先程、搬送して

前橋の事務所まで来て待機状態です。 ご遺体は棺に入っては

いるので安心ですが、民間施設の安置場所を借りる時間調整を

しているところです。 今回の方は自身が2階のアパート住まいで

安置できず、家族も市営住宅の2階なので安置できないからで

すが、元々安置は公営斎場の霊安室を予定していました。

ところが、故人の仕事の親方が畳の上に安置してあげたいからと

民間の安置できる部屋を借りてくれるというのです。

家族にとってはありがたい話ですが、施設利用できるまでの時間

少し待機している状態です。

病院からの寝台車料金は、県内一律なので どれだけ走っても

関係ないのですが、こんな時はつくづく自社の安置施設が必要

だと思います。 例え前橋市以外の方だとしても いつでも安置

可能な低費用の安置施設があれば、助かる人達は沢山いるの

だけは確かだと実感しています。 最近の安置施設は冷蔵庫が

多いのですが、出来れば6畳程度の部屋で、家族や親族等が

集まれて線香があげられる部屋を用意してあげられたらと思う。

ほんの数時間にせよ、すぐに安置施設に運ばないの?なんで?

って思われる方も多いでしょうが、簡単にいうと費用の問題です。

安置施設は大きく分けて2つの料金パターンがあります。

1)午前零時を挟むと2日分の料金となるケース

2)24時間の単位での料金設定

今回、利用したい施設は24時間の単位なので、安置から出棺

までが25時間程度なら、一日分で済みますが、それ以上安置

していると2日分の費用となるからです。

費用として夜間は誰も泊まらずなら一日2万円、家族が夜中も

ずっとそばにいる場合は、3万円ですから2日分だと安置だけでも

6万円にもなるからです。火葬が5万円なのに安置が6万円じゃ

なんか変ですからね。 せめて24時間で冷暖房費まで全て込み

1万円程度なら・・・ そう考えると安置施設と20名程度までの

葬儀や、法事にも利用できる施設は必要です。

普通なら こんな心配までしないでしょうし、費用は葬家の負担

だからという葬儀社のほうが圧倒的に多いでしょうが、うちの場合

だけなのでしょうか・・・事前に話をしているせいもあるのでしょうが

費用の問題まで我々に相談される事のほうが多いからです。

家族が亡くなった、、、そんな時にお金の無い話しなんて誰だって

したくないでしょうし、話し難いはずです。 それでも腹をわって話し

をしてくれたのですから、その家族にとっての 最善策を考えるのも

最後の砦である あんしんサポートの仕事だと思っています。

正直、僕らも一緒に待機しているのですから 依頼時間によって

相当眠くもなりますが、その家族にとっては一生に一度のことなの

ですから せめて出来ることはしてあげたいし、それが我々自身の

後悔をしない方法なんだとも思っています。・・・つづく

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20年ぶりの風邪をひいてから2週間ほど経ちました。 最後は咳

だけがいつまでも出る・・・って感じですが 風邪をひいただけなのに

こんなに気力が無くなるのを この年になって始めて気付いた。

仕事に対して気力が出ない・・・こんなにやる気の出ない自分に

自分でもビックリしますが、やる気が出ないというか、、気力が無い

というのか なぁーんにもする気になれません。 皆さんの中にだって

そんな経験があったり、今がそれなんだよ・・・なんて人だっている

かもしれませんね。 でね、そんな時、皆さんはどうしますか?

僕は最初の一週間目くらいは 気力が出ずに少し焦りを感じも

しましたが、ちーっとも気力が出ないので こりゃ休めってことだな!

って思ってからは、あえて仕事関係の事はしないように 過ごして

いるのですが、今までとは違う面が見えてくるようになりました。

今月11日~5日間連続で 全国から10名程度の方々が来て

あんしんサポートの葬儀実習や考え方などを学んで、各地元で

起業に向けて発進するのです。 風邪を引く前はたった5日間で

何を何処まで教えられるのか・・・一人一人はどの程度のレベル

なのか・・・ きっと5日間では難しいだろう・・・なんて色々考えて

いたのですが、気力が無くなってから 自分の中にあった なんとか

せにゃ!みたいな気負いが無くなりました。 俺はできる事をする

だけで良い、あとは学びに来た一人一人の資質や気力の問題で

何でも教えて貰わないと出来ない・・・そんな奴なら教えても無駄

だろうし 何でも自分から学ぼうとする人間なら何かを掴んで帰る

だろうと思う。 また、今までは僕ができる事や、考える程度の事

なら誰でもやる気になればできるはず・・・なんて思っていましたが、

客観的に考えられるようになったのか、人はそれぞれ得意なことも

あれば苦手なことがあるように、特に葬儀の仕事は特殊なんだし

誰でもできる訳じゃないんだろうなって思えるようになりました。

僕の場合は風邪ひきから、力が勝手に抜けましたが、皆さんも

何かをする時、日々の仕事の中で、様々な場面で全力前進を

続けるばかりでなく、心身のちからを抜いてみるってのも良いかも

しれません。 きっと、力んでた時には見えなかった部分が少しは

見えるようになる・・・そんな余裕が生まれるかもしれません。

というのを体験させて貰えた風邪ひきさんでした。・・・つづく

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公営住宅に引越した頃からの記憶しかありませんので それまでの

期間は精神的に落ち着かない日々だったのでしょう。

父親が蒸発した事もあるのでしょうが 父親一人で悪役を全て

引き受け、僕らには同情する声も多かったように記憶しています。

また外野がある事ない事色々と言うせいか、日々冷静になって

いく自分がいたように思えます。 基本的には過去、現在、未来

に対してどう考えるかでした。

過去、普通の人より贅沢をさせて貰えたのだからラッキーだったし

父親は事業に失敗をした責任を取れない弱さはある人でしたが

僕らにとっては子煩悩な良い父親だった訳で、事故や病気などで

亡くなったと思えば、これから先は自分で自分の人生を切り開け

って事で、当たり前の話しだと思えました。

現在、住まいは長屋のような公営住宅になったし、お小遣いは

無くなったし、欲しい物は自分で何とかしないと買えない状況では

あるけど これが普通なんだと思えたし、今の僕と同じような境遇

なんていくらでもいるって思えたので 特別何かを感じませんでした。

未来、これは自分自身で作り上げれば良いもので、倒産前まで

確かに色んな資産もあっただろうけど 何も無い人なんていくらでも

いるし 何も無いのだから気楽とも言える訳で、これから作るものは

全て自分で築いたものだから 残そうが無くそうが気楽だと思った。

そして、もうひとつ一番大きいのは気持ち・・・執着・・・でしょうか

これを無くしてくれたのは母親の言動でした。 何かあるたびに

「前だったら・・・」「商売していたら・・・」そんな言葉が出るのです。

それを聞く度に、過去に執着しても意味が無い、執着が強い分

過去に縛られ、後ばかりを見るようになる。 過去の贅沢な生活

への執着があったり、前は金持ちだった・・・といった精神的執着は

なにひとつ、良いことはないように思えたのです。

その結果、15才の僕が考えていた事を箇条書きにしてみると・・・

①人がどんな風に言おうと、俺にとっては良い父親だったし、彼は

  彼なりに事業を大きくしようと頑張ったけど、時が味方してくれず

  倒産をしただけの事。俺に事業の良い部分と恐い部分を教えて

  くれた訳で、反面教師も含め、やっぱ色々教えてくれた人。

②今まで15才まで人並み以上の生活が出来たのだから それで

  充分、自分の身体と頭を使って働けるだけの体力知力を持た

  せてくれたり、人から見ると、何の苦労もしてないような顔に

  産んでくれた両親に感謝

③もし、あのままの生活が続いたら、完璧なほどの馬鹿息子は

  確実だろうから、これからの世の中を生きていく為に、僕にとって

  必要悪だったと思える。 弱い立場の人の気持ちも学べた。

④街を歩けば 誰でも知っている倒産の現実、ならば、見栄やら

  虚勢は要らない、執着も捨てて今の素の自分で気楽に生きる

⑤人間多少の事があっても、時間が解決してくれるもの。 命まで

  持っていかれる事など殆ど無いのだから、いざとなったら腹を据え

  て、腹を括って事に当たれば 何とかなるもの。

⑥今の自分がどんなに不幸に思えても 冷静に周りが見えれば

  もっともっと大変な人はいくらでも居る。 まだまだ落ちるだけの

  余裕もあるし、上を目指すなら、もっともっと余裕の幅がある。

⑦人は元々裸で生まれてくるもの、その原点に戻っただけのこと

昔から、何度か頭の中で考えた事のある内容を羅列しました。

改めて書いてみると、当たり前の事を言っているだけで特別前向き

だとも思えません。 今ある環境をそのまま受け入れ、そこを原点

として自分の未来を自分や家族や仲間達と切り開いて行くって

どう考えても普通でしょ? 当たり前の話しでしょ?

皆さんが思った事と何処か違いましたか?・・・つづく

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